2023年、コンフォーミングローンの限度額引き上げはあるのか? 公開済み: 2022-11-04更新: 2022-12-07作成者: TYカテゴリー: News, 住宅市場 アメリカでは大きく分けて2種類の住宅ローンがあります。コンフォーミングローン(Conforming Loan)とジャンボローン(Jumbo Loan)です。 住宅ローンを借りる際に、政府が定める基準に合ったローンは基準に「従っている」(Conforming)のでコンフォーミングローンと呼ばれます。コンフォーミングローンは銀行やローン会社からFHA, Fannie Mae, Freddie Macなどの政府関連団体に引き渡され、そこから投資商品として投資家に売られます。政府関連団体が仲介することで幅広い投資家層から資金を集められるため、金利が高くないのが特徴です。 政府が定める基準とは何か? それは住宅価格です。住宅価格指数は毎月発表されて変動しており、それに応じて地域毎に基準となる住宅ローン金額の基準が政府によって定められているのです。コンフォーミングローンの限度額は毎年見直されています。 例えば、低価格地域の限度額は1ユニットUSD647,200ですが、ロサンゼルスのような高価格地域における限度額は1ユニットUSD970,800に設定されています。 一方、コンフォーミングローンの限度額に収まらない住宅を購入する場合には、ジャンボローンが適用されることとなり、金利が高くなってしまうのです。例えば、ロサンゼルスの住宅を購入する際、限度額が引き上げられることによって今まではジャンボローンが適用されて手を出せなかった価格帯の住宅を購入できる可能性があるのです。そのため、コンフォーミングローンの限度額は住宅購入者にとっては非常に重要な指標となります。 次のグラフは1979年以降のコンフォーミングローンの限度額の推移を示したものです。1979年以降、住宅価格が下落しても限度額が引き下げられたことはなく、上昇し続けています。2006年~2016年の間はUSD417,000で横ばい、2017年以降、住宅価格の上昇に伴い限度額は2022年にはUSD650,000まで上昇しました。 2023年のコンフォーミングローンの限度額を計算するためには、2022年9月までの住宅価格データが必要となります。この四半期データは11月29日に発表される予定です。現在、四半期指数については2022年第2四半期のデータしかありませんが(2021年第2四半期比17.0%増)、Purchase-Only指数は2022年8月まで11.9%増となっていることから、2023年の限度額は12%程度上昇することになります。 住宅価格の前年比変動率を12%と推定すると、2023年の限度額はUSD725,000程度(前年比+USD78,000)となります。ロサンゼルスのような高コスト地域の場合、限度額はUSD1,080,000程度(前年比+USD110,000)まで上昇する可能性があります。 関連記事 09 10月の住宅市況 10月のクローズドセールスは、8月、9月に成約したものが中心でした。9月に住宅ローン金利が上昇し、10月のクローズドセールスに影響を及ぼした。10月に住宅ローン金利がさらに急上昇し、30年ローンが7%を超えたため、11月 […] 公開済み: 2022-11-09更新: 2022-12-07作成者: TYカテゴリー: News, 住宅市場 コロナ禍における人気移住都市はリスクが高い? コロナ禍で在宅勤務が増加したことによって、アメリカでは都市部から郊外へ移住する人が増えました。 その中でも特にサクラメント(カリフォルニア州)では4%の住宅価格下落によって9%以上のホームオーナーがアンダーウォーター(保 […] 公開済み: 2022-12-20更新: 2022-12-16作成者: TYカテゴリー: News, ホームエクイティ, 住宅市場 売り手市場から買い手市場へ逆転か 住宅の売り手は、家を購入する買い手のコストを削減することを目的とした譲歩を提供するケースが、2022年第4四半期の住宅販売の42%(前年は31%)を占めました。これは、2020年7月以降、四半期で最大の割合となります。 […] 公開済み: 2023-01-12更新: 2023-01-12作成者: TYカテゴリー: News, 住宅市場
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